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頭の歪みhead distortion

赤ちゃんの頭のかたちのゆがみは、外力による変形が原因となることが多いです。子宮内・産道を通るときの圧迫や出生後の向きぐせなどによって、ゆがみが生じます。とくに向きぐせは、常に同じ方向に向いて寝ることで、接地面が圧迫されて成長が抑えられてしまい、接地面以外が成長することで変形が起きます。
外力による変形が原因となる頭のゆがみのパターンは３つあります。

• 斜頭症

  

  後頭部の片側が頭頂から見ると平らになり、平行四辺形に見えます。耳の位置に左右差が発生する場合があります。向きぐせや斜頭のある赤ちゃんによく見られます。

• 短頭症（絶壁頭）

  

  仰向け寝の時間が多い赤ちゃんに見られ、後頭部の全体が平らになります。いわゆる「絶壁」と表現されることがあります。

• 長頭症

  

  頭の前後の長さが横幅よりも長くなっている状態です。横向きの姿勢で寝ることが多い赤ちゃんによく見られます。

治療方法についてTreatment method

頭の形を改善する方法には理学療法（体位変換やタミータイム）とヘルメット治療があります。重度のゆがみは、自然治癒が難しいという研究結果があります。

体位変換

向き癖を改善することにより、頭にかかる圧力を左右均等にすることが目的です。

【 方法 】

寝る際の頭と足の方向
抱っこする腕、授乳の際の方向
話しかける方向

上記の向きが常に同じ場合、左右バランスが良くなるよう変えていきます。

タミータイム（うつ伏せ運動）

赤ちゃんが起きているタイミングに、赤ちゃんをうつ伏せにして過ごす時間をつくる方法です。
頭、首、上半身の筋肉の発達を促し、一定箇所に圧力がかかることを防ぎます。

※うつ伏せ寝は呼吸ができなくなる可能性があるため、寝かせるときは必ず仰向け寝にします。

【 方法 】

お母さんの胸やお腹、膝の上に赤ちゃんをうつ伏せにすることから始め、
慣れてきたらおもちゃや絵本で興味を引き、うつ伏せ運動を行います。
１回１〜２分からスタートし、少しずつ１回の時間を長くします。

※窒息を回避するため、固いマットや床の上で行い、必ず目を離さないでください。

ヘルメット治療

赤ちゃんに専用のヘルメットを装着することで、頭の形状を成長に合わせて調整する方法です。日本では2018年に承認された治療法となります。

ヘルメットを装着することで、頭の平らな部分に空間を作って丸みを帯びるように成長を促します。

※頭に圧力をかけて形を変形させるものではありません。

赤ちゃん一人ひとりの頭の形に合わせてオーダーメイドで設計されたヘルメットを使用します。
１日20〜23時間、約３～６カ月前後の期間にわたりヘルメットを装着し、治療を行います。

※治療期間は、治療開始時の月齢などによって異なります。（早く開始するほど、短い期間で終了することができます。）

ヘルメット治療についてhelmet treatment

当院ではベビーバンドを
導入しています

ベビーバンドは、日本製の頭蓋形状矯正ヘルメットです。赤ちゃんとご家族が負担なく治療が受けられるように設計、開発されています。また、かわいくおしゃれでデザインが豊富なのも特長です。
※ベビーバンドは2022年に医療機器として承認を取得しています。
（医療機器承認番号:30400BZX00090000）

リスク・副作用

本品の使用に伴い、以下の不具合・有害事象が発生する場合がございます。

皮膚炎(発赤、ただれ)
皮膚の損傷(水疱、剥がれ、出血等)

完全オーダーメイド

高精度の3Dスキャンによって計測したデータもとに、お一人おひとりの赤ちゃんの頭の形状にあったヘルメットを設計・製造します。

優れた通気性

頭の形に応じて小さな通気孔を設け、赤ちゃんが長時間装着しても快適に過ごせるよう通気性を考え抜いたデザインです。

清潔（丸洗い可）

クッションが簡単に取り外せて、ネットに入れて洗濯機で洗うことが可能です。また、ヘルメットは水洗いができるため、いつでもヘルメットを清潔に保つことができます。